代表者印とは?必要になる場面や作成でのポイント

会社を設立するなら、まず代表者印の作成から行動が始まる…なんて言葉もあります。どのような会社であれ必ず代表者印を1つは持っているということになりますが、代表者印とは一体どのようなものなのでしょうか?

必要となる場面やその大切さ、代表者印を作成するときに役立つポイントをまとめました。

■代表者印とは?

代表者印とは、会社実印や法人実印とも呼ばれることがあり、会社と代表者をあらわす大切な印鑑のことを指します。

例えば、株式会社の設立登記には商業登記法第20条第1項により、登記書に押印する印鑑を登記所に提出しなければいけないことになっています。

これは簡単に言うと、個人の実印と同じように、会社の実印として「印鑑登録を行う」ということです。そのため、法的効力をもって会社の信頼度を高める意味が込められています。

■代表者印が必要となる場面とその大切さ

代表者印は、会社や団体の代表する実印として扱われています。そのため、代表者印が必要となる場面では、会社の設立や会社登記が一番に挙げられるでしょう。

また、融資の借り入れでは法人としての本人確認として、会社の実印である代表者印が必要になってきます。

法務局に申請した印鑑が代表者印として扱われるため、実は、会社の銀行印や社印として使うこともできます。ですが、実際に会社を経営していくと、見積書や請求書、領収書など会社の印鑑を押す場面は様々あります。

その中で、法的効力を持った代表者印と、会社の口座や資産を動かすことのできる会社銀行印を、見積書や請求書と同じ印鑑で使い回すのは、リスク管理から考えると賢明な判断とは言えません。

代表者印は会社の実印でもあるため、最も大切な印鑑。

そのため、使い分けの意味を込めて代表者印と分別されています。

■代表者印を作成するなら「会社の顔」を意識するのがポイント

代表者印を作成するなら「会社の顔」という意識を持ちながら選ぶのがポイントになってきます。長く大切に使う代表者印だからこそ、品質にこだわった印鑑を作成しましょう。

代表者印の素材

素材の制限はありませんが、安価な大量生産で作られたものや、耐久性に欠けた変形しやすい素材などは避けた方が良いですね。

薩摩本柘植や水牛、チタンといった素材は、摩擦や経年劣化にも強く耐久性に優れているので、高品質な素材がオススメとなってきます。

代表者印の形やデザイン

代表者印の形やデザインは、一般的に天丸タイプや丸寸胴タイプなど、丸い印影の印鑑になっています。印影は外側をぐるりと囲んだ回文と呼ばれる部分に「会社の正式名称」を入れ、中文と呼ばれる真ん中の円部分に役職や肩書名を入れます。

中文は個人名を入れず「代表者印」「取締役之印」といった言葉を施します。

代表者印のサイズ

代表者印のサイズは、代表者印は商業登記規則第9条第3項によって決められている、10mm~30mm以内で作成しなければいけません。

一般的には、回文と中文を施したデザインから18mm~21mmのサイズが最も多く、正式な会社名を入れるのにも便利なためオススメです。

代表者印の書体

書体は一般的に不正な偽造を防止するため、個人の実印と同様、複雑な書体が良いでしょう。「篆書体(てんしょたい)」「印相体」などが使われることが多いですが、代表者印の場合には、商売のための開運を考えて、印相学や八方位で考えられた「吉相体」を選ぶのもオススメですね。

◆個人実印を作成する場合は、こちらの記事をチェックしてみてください。
実印 作成するなら知っておきたい大切な3つのお話

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